2015年度特別展示 静岡ハリストス正教会寄贈 山下りん・日比和平が描いたイコン
受贈イコン20点のほか、所蔵イコンコレクション(ロシアイコン・ギリシアイコン20点)を同時展示
会期2015年10月5日(月)~10月23日(金) 休館日土・日曜日(10月12日[月・祝]は開館) 時間9:00~17:00(入館は16:30まで) 入場料無料 会場玉川大学教育博物館 第2展示室
※小田急線玉川学園前駅下車南口より徒歩15分
※構内は教育活動が行われておりますので、車での来館はご遠慮ください。
※入校時に詰所で入校手続を行ってください。 特別協力宗教法人静岡ハリストス正教会
特定非営利活動法人美術保存修復センター横浜 展示協力白凛居 時津画廊
ギャラリートーク(予約不要)
2015年10月9日(金)、10月14日(水)、10月19日(月)
いずれも13:30~14:30
学芸員が展示会場で展示の見どころを解説いたします。
(各回とも同内容)
当日、教育博物館窓口に申し出てください。
当館は、平成27年3月に静岡ハリストス正教会(生神女庇護聖堂)から、山下りんと日比和平のイコン(聖像画)、計20点の寄贈を受けました。
静岡ハリストス正教会は、静岡市北東部に位置し、その鐘楼は新幹線の車窓から見ることができました。静岡における正教の開教は1877(明治10)年にはじまり、1883(明治16)年に市内人宿町に最初の静岡教会会堂を新築し、その後いくたびかの移転を経て、1959(昭和34)年に現在の葵区春日に聖堂を建立しました。その聖堂の老朽化にともない、新聖堂の建設が計画され、新しいイコノスタス(祭壇のある至聖所と信者席との間にある仕切り壁)内に収まりきれないイコンを正教会関係者や信者の方々のご好意により、国内有数のイコンコレクションを誇る当館にご恵贈いただきました。
資料は、日本初のイコン画家として各地の正教会に多数の作品を残した山下りん(安政4/1857-昭和14/1939)のイコン6点、正教徒で50年以上にわたりイコンを制作した日比和平(大正3/1914-平成12/2000)のイコン14点になります。
展示では、寄贈資料20点を中心に、当館のイコンコレクションの中から選んだロシアとギリシアイコン20点のほか、経年により傷みが生じた山下りんのイコンの修復過程もあわせて紹介いたします。
時代や地域は異なりますが、日本、ロシア、ギリシアのイコンのかもし出す聖なる世界をご堪能いただければ幸いです。
山下りん
安政4(1857)-昭和14(1939)
常陸国笠間(茨城県笠間市)生まれ。浮世絵や日本画を学んだのち、洋画家を志し、明治10(1877)年に工部美術学校に入学して(女子第一回生)、フォンタネージの指導を受ける。その頃正教会に入信し、イコン(聖像画) の技法を学ぶため、学校を中退してロシアに留学する。日本初のイコン画家として、東京ニコライ堂ほか、各地の正教会に多数の作品を残した。聖名イリナ。
日比和平(ひびわへい)
大正3(1914)-平成12(2000)
東京の四谷正教会で生まれる。聖名ルカ。昭和9(1934)年に東京ニコライ堂の日本正教神学校に入学し、卒業後北海道函館正教会の伝道師となる。その後大阪石膏研究所で美術を学ぶ。静岡ハリストス正教会のために制作したイコンを昭和46(1971)年に設置する。50年以上にわたりイコンの制作を続け、各地の正教会にイコンが収蔵されている。
当館所蔵のロシアイコン・ギリシアイコンついては、以下の2つのサイトでご覧いただけます。
データベース(収蔵品検索)
(キーワード検索に「イコン」と入力すると、当館所蔵のイコンをご覧いただけます。)
イコンに関連する商品の販売について
図録について
こちらの特別展示については、図録は製作しておりません。
なお、会期中、会場内において山下りん・日比和平のイコン(20点)を解説したリーフレットを配布します。 配布終了しました。
その他の関連商品
ロシアイコン・ギリシアイコンに関連する以下の商品を当館窓口およびキャンパスストア(駅前)で販売しています(価格はすべて税込)。
- イコン/聖像画の世界(図録)(2004年,2009年,2014年) 2,000円
- 当館所蔵の71点のロシアイコン・ギリシアイコンをすべてカラーで紹介しています。3回とも同じ内容で製作しています。
- 絵はがき 1枚100円
- 美術資料作品シート(A4変形) 1枚200円