リベラルアーツ学部が3年生を対象にキャリア研修を開催。これから始まる就職活動への意識づけの一日になりました。
玉川大学ではキャリアセンターによる就職指導はもちろんのこと、各学部独自の就職指導にも力を入れています。たとえば経営学部では演劇関係者を招いて発声の練習を行ったり、工学部では1年次セミナーの段階から就職への意識づけを行うなど、各学部が教育内容に沿ったプログラムを組んでいる点が特徴です。こうしたなか、リベラルアーツ学部では、10月13日(金)に3年次にキャリア研修を行ないました。
会場となった大学教育棟 2014の521教室に、第一装のスーツに身を包んだ学生たちが集まってきます。研修に先立ち学部長の八木橋伸浩教授から「まだまだ時間があると思っていても、就職活動の時期はあっという間にやって来ます。今日をきっかけに、心を新たに、就職活動を意識してください」と、あいさつがありました。
研修の午前の部では、マナー講座が行われました。講師としてお招きしたのは、研修・講演などを通して組織開発・人財開発を支援する(株)プライムタイムの坂本敦子先生。これまでにビジネスパーソンを中心に60,000名以上に指導を行ってきた、人財育成コンサルタントの第一人者です。
学生たちに向けて、「なぜマナーが重要なのか」を説明する坂本先生。学生同士でその重要性を考えるディスカッションを取り入れながら、学生自身にもその重要性を考えてもらいます。「マナーとは、相手の立場に立ち、考えて行動すること。そうした『考動』のできる人になることが、就職活動では重要です」。坂本先生の言葉を、学生たちは熱心にメモをとりながら耳を傾けていました。また、学生同士で相手の目を見ながらのあいさつの練習や、割り箸を使って笑顔の練習を行うなど、さまざまな体験を取り入れながら講座は行われました。テクニックの習得ではなく、マナーの持つ意味や心構えから学んだことが、学生にとっては大きかったのではないでしょうか。
そして午後は各教室で企業の採用担当者との座談会が行われました。この日はメーカーや商社、IT関連企業、そしてホテルなど、リベラルアーツ学部の学生に人気のある業種の12社が参加。学生は14名程度の班に分かれ、参加企業の中の4社の人事担当者と、それぞれ30分の座談会を行います。
実際の企業の方を前にして、少し緊張した様子の学生たち。どのテーブルでも企業の方がリードして座談会は始まりました。話す内容は、企業によって異なります。自社の特徴を中心に話す企業もあれば、「就活とは?」といった心構えについて話す企業も。ある企業は就職活動を「受験と就職活動は、似ているようで全く異なります。成績が一番の人から決まっていくわけではありませんし、相性もあります。就職は、どちらかというと恋愛に近いかもしれません」とわかりやすく説明して、学生たちは真剣に聞き入っていました。
学生たちは就職活動についての準備を始めているとはいえ、企業の方と面接のような形で会うのはほぼ初めて。そうしたこともあり、「何か質問はありますか?」と聞かれても、まだまだ積極的に手が挙がるというわけにはいきません。そうした中でも「自分が合う会社と、自分が志望する会社の、どちらを選ぶべきか」「働くにあたって大事にしていることは何か」といった質問があがりました。そして企業の方に答えていただいた後には「ありがとうございました」とあいさつを行うなど、午前中のマナー講座の成果が身についていました。
こうして午前中から始まったこの日のキャリア研修は、16時に終了しました。八木橋学部長のお話の通り、あっという間に就職活動が始まり、ちょうど1年後には内定式も行われます。学生一人ひとりが満足のいく結果を得られるよう、まさにこの日が未来に向けてのスタートです。