天皇皇后両陛下が玉川大学をご訪問下さいました
天皇皇后両陛下は、1月14日(祝・月)、本学教育博物館 企画展「石に描かれた鳥たち―ジョン・グールドの鳥類図譜」のご見学及び植物工場研究施設(Future Sci Tech Lab内)をご視察のため、雪の降る中、玉川大学へ行幸啓になりました。
教育博物館内では、主幹学芸員の柿﨑博孝教授が、ジョン・グールドの鳥類図譜についてご説明いたしました。両陛下は熱心にアジア・イギリス・ニューギニア及びパプア諸島の鳥類図譜をご見学され、案内役を務められた黒田清子同館外来研究員に、鳥類図譜の描画法や鳥の生息状況についてご質問されました。
今回の展示について天皇陛下は、外国訪問された際にご覧になった鳥の印象をお話になられたり、オオウミガラスをはじめ絶滅した鳥にもご関心を寄せられていました。また両陛下は、黒田清子外来研究員の解説を聞きながら、ハチドリ科鳥類図譜もご覧になられました。そこでは、光輝く羽の色彩を再現するために、グールドが考案した金箔貼り着彩の鳥を、何度も角度を変えてご鑑賞されました。
各図譜ご見学の後、両陛下は館内の本学園創立者 小原國芳に関する展示もご覧になり、小原芳明学長による創立期の様子や「一画多い“夢”」のお話に耳を傾けられました。 なお、企画展「石に描かれた鳥たち-ジョン・グールドの鳥類図鑑」は好評につき、会期を2013年3月24日まで延長しました。 次に、両陛下は植物工場研究施設(Future Sci Tech Lab内)をご視察になられました。この研究施設では、農学部生命化学科の渡邊博之教授が、LEDを光源とした未来型農業技術の研究と、仮想宇宙空間で作物栽培実験を行っている宇宙農場ラボにおける研究、さらに西松建設(株)との連携による野菜生産事業「LED農園」についてご説明いたしました。水耕栽培システムの仕組みや薬草栽培に関する天皇陛下からのご質問について渡邊教授は、水耕栽培とLED光源を組み合わせることにより、効率的で機能性の高い作物生産が可能であることをご説明いたしました。皇后陛下からは、カモミールなどハーブ類のLED栽培についてご質問があり、渡邊教授はハーブ類の香り成分に対してもLEDの照射波長が大きく影響することをご説明いたしました。ご視察後、両陛下から「特に東日本大震災の被災地の農業復興に、これらの研究成果をぜひ役立ててください。」とのお言葉を賜りました。
なお、「LED農園産のレタス」が、2月1日より、Odakyu OXの16店舗にて販売されています。