咸宜園・松下村塾の竣工式とお披露目会が行われました
昭和40年代に大学生有志がかかわって模築された咸宜園・松下村塾が、当時の面影も十分に残しながら、7月2日(月)に新しい姿になりました。現在の建築基準法に合った建替工事は、昨年11月からの約7カ月間の工期が終わり、同日午前中に竣工式が行われました。
式には小原芳明理事長・学長・学園長、本学園理事、各部署の長に加え、今回の建設工事にご尽力いただいた建設会社関係者の合計約70人が列席。朝のうち降っていた小雨も上がり、日が射し始める中、熊野神社の池田貞近宮司主導のもと、神事が滞りなく執り行われました。
式終了後、小原理事長は工事完了にあたって関係者へ謝意を伝えた後、「江戸時代の咸宜園・松下村塾は、いわば今でいう私学の代表です。温故知新という言葉がありますが、これら2つの塾の精神を思い起こしながら、今日の私学経営を担う我々の糧としていきます。また、茶道や筝曲を学ぶ場として学生・生徒が利用し、大切な日本の伝統文化を残していく教育を展開していきます。」と述べました。
同日夕方からは両塾のお披露目会も開催され、大学生・中高生と教職員・関係者が集いました。松下村塾では大学茶道部の部員がお点前を披露。活気あふれるにぎやかな各校舎の様子と異なり、うぐいすの鳴き声や、近くから湧き出る水音が聴こえる中、落ち着きのあるゆっくりしたひとときを過ごしました。ある学生は今回松下村塾ではじめてお茶を点てて、「家のようなぬくもりがあります。とても良い施設を作っていただいたので、きれいに使っていきたいと思います。」と語ってくれました。
また、咸宜園では大学筝曲部の部員が、伝統的な邦楽曲など3曲を奏でました。とりわけ最後の「元禄花見踊」は、尺八、箏、三味線、鼓による大がかりな編成での演奏は、学生らしいなかなかの好演となりました。
咸宜園・松下村塾は、先人たちの偉業に思いを馳せながら、これからも日本の伝統文化を学び、体験する教育の場として、玉川っ子にとって欠かすことのできない学び舎で在り続けることでしょう。
咸宜園と松下村塾の模築に関することは、Puente vol.2 の4~5ページに書かれています。ぜひご覧ください。