『全人』2018年2月号 No.824より
2018年2月号 No.824
人生に潤いと励ましを与えてくれる歌、心を豊かにする音楽を教育に積極的に取り入れてきた玉川学園では、音楽祭や〈第九〉合唱などの伝統行事や音楽による文化交流がさかんです。世界の名門オーケストラで活躍するベルリン・フィルハーモニー管弦楽団員とは19年におよぶ交流を続けており、2017年11月には「芸術で探検」と題した教育プログラムを実施しました。小学4年生から大学院生までが参加した交流の模様を紹介します。「研究エッセイ」では教育学部、通信教育課程でも教鞭をとる田畑忍准教授が、ウェブ上での「メディア授業」の導入とその成果を報告。学生のニーズに応え、さらには学修内容の理解を深める新しい学修スタイルの構築をめざします。
表紙写真=岩崎美里
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メンバーたちは「玉川との教育プログラムはお互いにGiving(与えること)とLearning(学ぶこと)があって素晴らしい」と言ってくれます。演奏を聴くだけでなく、テーマ「芸術で探検」の通り、創造的な活動と発見に溢れたプログラムとなりました。ヴィオラ奏者のマシューさんは4年生の歌声を聴きながら、このような子どもたちばかりなら戦争なんてなくなるのに……と、涙が出そうになったそうです。
来日中たった1日の休日に、玉川との教育プログラムに喜んで参加してくださったメンバーたち。音楽、芸術、教育のつながりを共感しながら深めてきた信頼と友情を大切に、今後の教育プログラムも発展させていきたいです。「本物の学びGiving & Learning」 大谷千恵 p8
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ブレンディッドスクーリングは、テキスト履修とスクーリング履修のメリットを活かしつつ、ICT(情報通信技術)の利用により、学修内容の理解度の向上を目指す試みです。
学生はまず、メディア授業で授業動画を視聴して基礎的な内容を学修し、並行して教科書のチェックや課題作成を行います。続いてスクーリング(対面授業) ではメディア授業で学んだ内容を踏まえて発展的な内容を学修したり、グループ学修で実践したりします。加えてメディア授業とスクーリングの間には、ウェブ上でのグループディスカッション(GD)を実施しました。(略)
スクーリングの初回では、ウェブ上でディスカッションを行ったグループごとに着席しました。
「〇〇さんですか?」「コメントありがとうございました」「あの部分ですが……」とGDを振り返る会話が聞かれ、ウェブでの議論が学生の記憶に残ったことが強く感じられました。「通大 ブレンディッドスクーリングの導入と成果」 田畑 忍 p24
目次
- [特集]音楽教育の伝統
玉川‐ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団員
教育プログラム2017
特別授業 4年生「音楽・美術」
公演の部 第1部 カルテットの演奏
第2部 玉川大学芸術学部[和太鼓&舞踊]
対話の部「芸術家とは‐What does it mean to be an artist ?」
本物を支える、本物に学ぶ
故きを温ねて 53
「朗らかな調子を子供達はきつと喜んでくれる」…白柳弘幸
TAMAGAWA Music Map
歌に始まり歌に終わる - TAMAGAWA GAKUEN NEWS
- 行事報告
第10回 玉川大学国際バカロレア教育フォーラム…星野あゆみ - 玉川のアクティブ・ラーニング 13
低学年社会科 葛西宏志 教諭の授業 - 生涯学べ 54
尾関はゆみ 東京純心大学講師 - 研究エッセイ
通大 ブレンディッドスクーリングの導入と成果…田畑 忍 - 玉川発見伝 14
手づくりのヴァイオリン…モリナガ・ヨウ - 今月の一労作 45
男子管財委員会 下駄箱修繕 - キャリアナビゲーション ’17
大森赤十字病院 近藤和也さん+イベントスケジュール - 学園日誌…小原芳明
- Book Review 154 『GOSICK‐ゴシック‐』…青木麟太郎
- 教育博物館館蔵資料紹介 306 「勉強する童男」…菅野和郎
- 玉川の仲間たち 「アカリス」…關 義和