芸術学部ビジュアル・アーツ学科の学生が町田市のオリジナル婚姻届のデザインをしました
今年1月から町田市は、町田市独自の婚姻届と出生届を導入。結婚や出産の節目を町田市らしく彩るという主旨で、それぞれ4000部を準備し無料で配布しています。その婚姻届のデザインを芸術学部ビジュアル・アーツ学科4年の髙橋真穂さんが作成しました。一方、出生届のデザインは和光大学表現学部芸術学科4年の大内翼さんが担当しました。
このオリジナル婚姻届と出生届は、複写式の2枚組で、1枚目は全国で統一されている白地の書式となっており市役所に提出されます。オリジナルのデザインは複写される2枚目に施されており、届け者の手元に残るようになっています。
婚姻届を担当した髙橋さんは、今回のデザイン制作にあたって「このような機会をいただき感謝しています。結婚されるお二人の新たな生活への後押しができたらと思いました。大変ではありましたが、夢のある作業になりました」と振り返ります。
芸術学部で情報デザインを専攻している髙橋さんは、3年次に2015年4月から利用開始となったELF Study Hall 2015のサインデザインを提案し、採用された実績があります。4年生になった現在は、卒業制作としてイラストレーションの技法研究に取り組み、このプロジェクトにおいても担当教員の鈴木よしひろ非常勤講師指導のもと、婚姻届にふさわしい表現技法を探究してきました。
「淡い緑を背景に寄り添い微笑むお二人の姿と、町田ゆかりのサルビアの花とカワセミ、リスを描きました。複写部分が引き立つよう、淡い色調を選びました。結婚という人生の節目となる出来事に携わるということで、爽やかなお二人の姿をイメージして作成しました」と今回のデザインについて説明してくれました。特にデザイン面では、後ろ姿の二人の顔の角度や微笑む表情の研究を重ね、温かい雰囲気に仕上げていったと言います。
芸術学部のビジュアル・アーツ学科主任代理の中島千絵准教授は、「卒業制作のスケジュールと重なり、ハードな状態でしたが最後まで頑張ってくれました。婚姻をイベント的な華やかなイメージではなく人間の『和』として捉え、繁栄を象徴するツタをベースに描いた、髙橋さんらしさ溢れる心やさしいデザインであると感じています。ビジュアル・アーツ学科の最後の学年となる今年に、公文書をデザインするという機会をいただき、『芸術による社会貢献』をまさに実践できましたことを誇りに感じています」とコメントをしてくれました。
最後に髙橋さんは「デザインを通して、人生の新たなスタートに携われたことに喜びを感じています。多くの方々に手にとってもらえたら嬉しいです」と語りました。町田市と玉川大学芸術学部のコラボレーション。芸術を通し、地域社会貢献へとつながっています。