平成29年度SSH生徒研究発表会にて12年生前田英汰さんが奨励賞を受賞!!
8月9日(水)・10日(木)神戸国際展示場で行われた平成29年度スーパーサイエンスハイスクール(SSH)生徒研究発表会に、玉川学園の代表として12年生の前田英汰さんが研究発表を行い、奨励賞を受賞しました。
この生徒研究発表会はSSHの全国大会に相当するもので、SSH認定206校の各代表者がポスター発表を行い、日ごろの研究成果を披露する場となっています。前田さんは「数学」の分野で11年生から取り組んできた「へロンの公式の対称性を保った証明とその拡張」というテーマを発表しました。
ヘロンの公式とは、三角形の3辺の長さから面積を求める公式です。三角形をひっくり返しても回しても面積が変わらないように、3辺a,b,cを入れ替えても変わらない式で、幾何学的対称性が代数的にも明瞭な式を表します。ところが元になった三角形の面積を求める公式の「底辺×高さ÷2」は、底辺が特別扱いされ対称性がありません。そこで三角形を元にした対称的な面積の定義を模索し続ける中、「3辺を同等に扱い対称性を保ったままヘロンの公式を導く」ことから何か得られるかもしれないと挑戦しました。結果、傍接円と比だけを使って導くことができました。同時に内接円がある多角形への応用に気がつき、半径が特殊な方程式に従うことも発見しました。調べていくと、18年前にクロアチアのRijeka大学の数学科教授ラディッジ先生が別の方法で同じ式を導いていることがわかり、現在、他の方法や発見で差別化が図れるよう取り組んでいます。
前田さんは、「面白いと思ったことが認められて嬉しかった」と喜びのコメントを寄せてくれました。今後の前田さんの活躍にご期待ください。