日本と台湾の違いとは?日本語短期研修で来日した台湾・淡江大学の学生が、日本語発表会に挑戦しました。
7月2日(月)に台湾の淡江大学の学生が玉川大学に来校し、日本語短期研修のプログラムに取り組みました。期間中は日本語の学修はもちろんのこと、日本食・茶道・浴衣の着付けの体験やフィールドワークで調査したりと、「日本」を体感できるプログラムになっています。この研修期間で学修したことの集大成として、13日(金)に自分たちで行ったリサーチの内容を日本語で発表する日本語発表会が行われました。
今回の発表では来日中に感じた日本と台湾の違いを4つのテーマで発表しました。研修生たちの生活や研修のサポートをしているリベラルアーツ学部の学生と話し合いながらまとめた内容で、以下のようなプレゼンテーションを行いました。
日本と台湾の交通の違い
電車の運賃や交通ICカードなどの日本と台湾の違いについて調査。また日本独自の充実した夜行バスの特徴や、台湾の名物ともいえる大量のバイク事情についても言及しました。
日本と台湾の若者に人気がある場所
若い世代に人気のある映画館とゲームセンターについて、経営形態や料金、利用状況など、幅広い分野から比較検討が行われました。また「映画鑑賞中も、日本人は比較的静かなことに驚かされた」というように、文化的な違いについても触れられていました。
日本と台湾のお店の違い
コンビニエンスストアで提供されるサービス内容の違いについて調査。台湾のコンビニエンスストアがシェアサイクルの設置場所になっているなど、さまざまな違いが紹介されました。また朝食も外食という台湾のライフスタイルには、日本の学生も驚いたようでした。
台湾学生 vs 日本学生
玉川の学生が面識があまりない人にも挨拶をしたり、学食で食器の分別をしながら片づけていることに驚いたことなど日本と台湾の学生の生活の一場面を、発表者が実際に演じながら紹介。日本におけるごみの分別の細かさを語る一方で、台湾ではMyストローが流行りつつあることなどにも触れていました。
どの発表も非常に丁寧にリサーチが行われていると同時に、流暢な日本語で話していたことが印象的でした。また「目を丸くする」というような表現を使うなど、日本語についてしっかりと勉強した様子がうかがえました。
毎回、この発表会では日本の学生からの質問を受け付けるのですが、今回は淡江大学の学生からも、調査を通じて感じた疑問が投げかけられました。「日本のコンビニエンスストアの便利な点は?」といった質問から、「日本では電車内でなかなか席を譲らないと感じたのですが、それは何故?」といった耳の痛い質問まで幅広い質問が寄せられましたが、玉川大学の学生が真摯に答えていました。
すべての発表が終わった後で、リベラルアーツ学部長の八木橋伸浩教授から総評がありました。「皆さんお疲れさまでした。今回は2週間という短い日程の中で、よく頑張ってくれたと思います。どの発表も、興味のあることを上手くまとめていました。ぜひ、ここから一歩踏み込んで、なぜこうした違いが生まれるのかを掘り下げていってほしいと思います。そして、今後ともこの交流が続いていくことを願っています」。
コンビニエンスストアや電車など、日頃何気なく使っている物や身近な場所について「なぜだろう?」と疑問を持って見つめてみる。そうした疑問は、異なる文化に身を置くことで、より鮮明になるのかもしれません。淡江大学の学生たちの着眼点は、玉川大学の学生たちにとっても改めて自分たちの生活を客観的に考える機会になったことでしょう。