教育学部の学生が企画した「卓球大会」に地域の子ども達が参加
11月14日(土)に教育学部の学生が体育会卓球部とのコラボレーションで、「ころころ児童館」の児童を対象に、卓球大会を開催しました。この企画は、社会教育主事任用資格の取得希望者が履修する「社会教育実習」の授業の一環として行われました。


「社会教育実習」では、プロジェクト活動を通して問題解決能力の育成を目指すアクティブ・ラーニングを取り入れており、毎年、学生が主体的に考えた企画を実施しています。
2014年度企画「玉川探検」
2013年度企画「お芋掘り会」
本年度の学生は、受講生の一人が卓球部であることから、「自分たちの特技を生かして社会貢献できることを知り、実践力をつける」という目標を掲げて卓球大会を企画しました。また、参加する児童には、勝った時の嬉しさや負けた時の悔しさを実感することや、頑張っている友だちを一生懸命応援することを通して、お互いを高め合い、本気の面白さを味わってもらいたいと考えました。そして、児童館との交渉、ポスターやリーグ表制作、ボランティアの依頼など、卓球大会に至る全ての準備を担当教員の助言を得ながら、学生が主体的に取り組みました。
企画のプロセスでは、話し合いが進まない停滞期もあり、学生は企画の難しさを実感しつつ、試行錯誤をしていました。参加する児童がなかなか集まらなかったので、ポスターを作り直したり、児童館に卓球指導に行ったりして、児童の関心を引き付ける工夫をしました。また、児童に楽しんでもらうために挑戦状を送り、覆面の卓球王者を演出していました。お互いの意見を尊重しながら、社会に少しでも貢献できる事業を企画・実施するのは、大人でも容易なことではありません。学生たちは諦めずに、紆余曲折を経て、企画を成し遂げました。
学生が一生懸命に取り組んだ成果なのか、「もっと強くなりたい!」と言って、試合の合間に卓球部のメンバーに自ら声をかけて教えてもらっている児童がいました。さらに「今度はいつ?」と、次の卓球大会を期待する声も聞こえました。この大会を企画運営した学生は「自分の特技を子どもたちのために生かすことが出来て嬉しい」と喜んでいました。今回の実習を通して、協働する際の動機づけや役割分担、シミュレーション等で準備を万端にすることの意味、優先順位を付けて時間を有効に使うこと等、多くのことを学びました。また、「各小中学校のテストや授業のスケジュールを把握して日程を立てればよかった」、「子どもや地域の分析が足りていなかった」という反省も出ており、相手の立場に立って企画をすることの大切さを理解するとともに、複眼的思考が培われたようです。
この企画は、児童館のみならず、卓球部のメンバーや職員の協力を得られたことで実現しました。「社会教育実習」の授業を指導した中村香教授は、「持続可能な社会を志向するThink globally act locallyという有名な言葉があります。学生には、広い視野で物事を捉え、多様な人と協働し、具体的に行動できる人になってもらいたいので、今後も地域との連携を図り、アクティブ・ラーニングを積極的に行っていきたいです」と、語ってくれました。社会教育主事になる一歩を進んだ学生たち。この経験を踏まえ、社会で活躍してくれることを願っています。
<児童館から大体育館へ>

注意をしてから児童館を出発


<開会式>

開会式が始まる


<ウォーミングアップ>



<リーグ戦開始>



<得点の集計>
小学生、中学生、高校生、大学生がトーナメント戦とリーグ戦をしたところ、児童館の卓球部で鍛えている小学生の中には、高校生よりも強い子がいました。



<王者決定戦>
リーグ戦とトーナメント戦で優勝した子が、覆面の卓球王者と戦う権利を得ます。中学生が、卓球王者に挑戦しましたが、卓球王者は強かったです。しかし、負けても、大学生と本気で戦った達成感からか、終わった時の笑顔が素敵でした。

児童が周りで応援する中で行われた王者決定戦
<表彰式>
最後は、各リーグの優勝者が児童館の館長先生から表彰状を頂きました。



