定員10名の狭き門。文学部4年の税所里帆さんが、アメリカ大使館主催のEmbassy Academyに合格しました。
国際教育センターから、素晴らしいニュースが届きました。文学部比較文化学科4年生の税所里帆(さいしょりほ)さんが、アメリカ大使館が主催するEmbassy Academyに合格しました。このプログラムは、将来のリーダー育成を目的とした特別なプログラムで、英語力や成績はもちろんですが、アメリカ外交政策や日米関係に強い関心を持っていること、リーダーシップを発揮できることも求められます。25歳以下の学生を対象としていますが、厳しい選考を経て選ばれたのは全国で10名という非常に狭き門です。
期間は2015年9月から約半年間で、現役の外交官や各分野の専門家から直接レクチャーを受け、議論に参加していきます。Embassy Academyを修了できた学生は、米国公使公邸で卒業式が開催され、米国留学や米国企業への就職の際にはアメリカ大使館から推薦状をいただくことができます。つまり、将来のグローバルリーダーとして期待される選ばれた学生のためのHonor Programなのです。
税所さんは大学2年次に本学国際教育センターのSAE(Study Abroad Experience)海外留学プログラムを利用し、オーストラリアのクイーンズ大学に奨学生として留学しています。また、4年次には休学してスペイン・マドリッドにある国連世界観光機関(UNWTO)でのインターンシップに1年間参加(ニュース記事はこちら)。このインターンシップへの参加は日本人としては2人目、日本の学生としては初めてという快挙でした。そうした活動の様子を、これまでも国際教育センター主催の留学フェア(教育活動レポート記事はこちら)などで、後輩に向けて語ってきた税所さん。今回のプログラムに参加したきっかけは、教育学部准教授で国際教育センターでも学生指導している大谷千恵先生からの紹介だったそうです。
「選考はPersonal Statement(志望動機書)という書類1枚のみで行われるため、伝えたいことを凝縮しなければなりませんでした。提出まで2週間という短い期間でしたが、大谷先生に指導していただきながら、何度も修正を重ね、印象に残るStatementに仕上げることができたと思います」と税所さん。大谷先生も「彼女のこれまでの実績や英語力から、きっと合格できると思って声をかけました。Personal Statementはたった1枚で、人物、信念、グローバルリーダーとしての資質を具体的に伝えられるものでなくてはいけません。インパクトあるものになるまで、決して弱音を吐くことなく、何度も書き直していました」と振り返りました。
9月に入り、プログラムも本格的にスタート。「人々が人種差別や人権問題を乗り越えて、どのように共生できる社会を築いていけるかといったテーマに強い関心を持っています。そうしたことを自身で学びつつ、同世代の他大学の学生たちと共に英語で学び、真剣に意見交換ができることに、ワクワクしています」と語ってくれました。
今回のEmbassy Academyや以前のUNWTOでのインターンシップなど、与えられたチャンスで常に結果を出してきた税所さんのモットーは“Chances are in Challenges”。留学やインターンへの挑戦を経て大きく成長を遂げた税所さんのキャリア形成は、英語や海外に興味がある多くの学生にとっても、とても励みになるロールモデルとなるでしょう。