3/19(月)春休み高校生理科教室2018「脳科学と人工知能」
いま注目の人工知能(AI)は、もとは脳の学習にヒントを得て開発されました。しかし、高校生が触れるニュースの多くは話題性のある記事が多く、実際のAI利用の場面や、AIと脳科学の関係、さらにはAIの元となった脳科学の成果など、本当に面白い部分になかなか踏み込みません。
そこで本教室では、AIと脳に興味のある高校生を対象に、AIの起源となり今後も発展する脳科学と、AIの応用の現場と今後の展開の可能性について、第一線の研究者が紹介し、対話します。
また、参加した生徒が研究レポートを書きやすいよう、各分野の資料を提供します。
春休み高校生理科教室2018 「脳科学と人工知能」
- 日時2018年3月19日(月) 13:30~16:30(3時間)
- 場所玉川大学8号館(小田急線玉川学園前駅より徒歩15分)
- 対象高校生40名程度
- 参加無料・事前申込み制(交通費はご負担ください。)
当日のスケジュール
13:30 | 趣旨説明 |
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13:45 | 全体講演 「ヒューマノイドロボットための人工知能」 森本 淳 博士(ATR脳情報通信総合研究所) |
14:45 | グループに分かれてテーマごとに見学と対話 |
15:50 | 全体で報告と対話 |
16:30 | 解散 |
全体講演「ヒューマノイドロボットための人工知能」
森本 淳(ATR脳情報通信総合研究所)
ディープラーニングを中心とするデータ駆動の技術は、画像処理や音声認識などのビッグデータの取得が容易な分野において大きな成果をあげ、日常生活にもかかわる技術として発展してきた。そのような人工知能技術の進展にともなって、ヒューマノイドロボットがヒトのように振る舞い、社会に貢献することが期待されるようになってきた。しかし、計算機の外側の実世界で動作するヒューマノイドロボットにおいては、大量のデータを集めるという前提が成り立たず、最近のビッグデータを背景にした方法論が必ずしも有効ではない。そこで脳を参考にした人工知能開発のアプローチが注目を集めている。ここでは、それらの取り組みについて紹介する。
グループテーマ
Aコース:脳のネットワークを探る -MRIによる神経束追跡-
講師指導:飯島和樹(玉川大学脳科学研究所)
実習場所:GBI棟
近年の人工知能の成功をささえている技術のひとつに、ディープ・ラーニングという手法があります。実は、ディープ・ラーニングは、脳科学の知見に強く影響を受けて生まれました。神経細胞がどのようにつながって、見る・聞く・考える、といった私たちの心の働きを生み出しているのかについての知見が、人工知能にも活かされているのです。しかし、1000億個もの膨大な数の神経細胞から成るヒトの脳は、大変複雑なネットワークを形成しており、その全貌はいまだに明らかになっていません。今後、ヒトの脳の複雑なネットワークが明らかにされれば、更に高度な人工知能技術に結びつくかもしれません。今回は、その神経ネットワークの実際の配線の様子を、MRIという装置を使って、自分自身の目で見てみましょう。
Bコース:脳の顕微鏡標本を作ろう -マクロとミクロで探るネズミの脳構造-
担当:礒村宜和(玉川大学脳科学研究所)
私たちの脳も、ネズミの脳も、大脳や海馬といった脳部位が複雑に組み合わさって働いています。本物の脳を解剖し、その内部を顕微鏡で覗いてみると、無数の神経細胞が整然と並んでいて、まるで美しい小宇宙のようです。
Cコース:学習を支配するドーパミンニューロン
担当:田中慎吾(新潟大学医学部)、坂上雅道(玉川大学脳科学研究所)
強化学習は人工知能の行動学習の核となる理論で、それを脳内で支配するのがドーパミンニューロンです。このテーマでは強化学習の考え方を学ぶとともに、脳の中で強化学習がどのように働いているか、実際の脳の活動データを解析しながら考えます。
Dコース:ドローンのAI技術とビッグデータ分析
担当:小酒井正和(玉川大学工学部/学術研究所)
自律飛行をするドローンには高度な人工知能技術が用いられています。その原理を学ぶと同時に、その人工知能を強化するためのビッグデータ分析について考えます。また、ドローンの実演を通じて、画像解析も体験してもらいます。
Eコース:人を見守るAI技術と対人サービス
担当:大森隆司(玉川大学工学部/学術研究所)
子どもや高齢者を見守る人工知能は、今後の高齢化社会で私たちの活動を支援する道具として、欠かせなくなるでしょう。このテーマでは、人の心を推しはかって働きかける、対人サービスのための人工知能の可能性について考えます。
お申し込み方法
参加をご希望の方は、個別テーマ5コースの中から第1希望・第2希望のコースを選び、ホームページのメールフォームよりお申込み下さい。付添いの方も参加可能です。
*特定テーマに希望が集中した場合は、他テーマに調整させていただくことがあります。
*質問は 玉川大学工学部 大森研究室 まで
Tel:042-739-8562 eメール:taiken_science@tamagawa.ac.jp
お申し込みしめきり:2018年3月14日(水)
※いただいた個人情報は厳重に管理し、高校生理科教室以外の目的には使用いたしません。
□ 運用管理者 玉川大学工学部長 042-739-8863
□ 個人情報保護に関する相談窓口( 学校法人玉川学園総務部総務課,研究・管理棟4階)
Tel:042-739-8953 / Fax:042-739-8795 / e-mail:privacy@tamagawa.ac.jp
URL:http://www.tamagawa.jp/privacy/
主催
玉川大学 脳科学研究所/学術研究所/工学研究科/工学部
科研費新学術領域 適応回路シフト/認知的デザイン学/人工知能と脳科学
脳の世紀実行委員会
お問い合わせ
玉川大学工学部 大森研究室
eメール: taiken_science@tamagawa.ac.jp